ハンス・ベルメール:日本への紹介と影響

− 球体関節人形を中心に −


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ベルメールの影響 − 恋月姫


恋月姫 (Koitsukihime)

 恋月姫は、ベルメール的な球体関節人形の系譜上に在りながら、或る意味ではベルメールの対極に位置する人形作家と言えます。彼女の作品を通じて日本の球体関節人形の独自性と豊かな可能性に気付いたことが、私の中に当サイトの主題となった問題意識が芽生えるきっかけとなりました。

 彼女の作品については、その造形表現からはベルメールの流れを汲む日本的な球体関節人形とアンティークドールとの融合を、またその精神性からは少女漫画(例えば萩尾望都)の世界との親近性を強く感じます。

 また、「季刊プリンツ21」(2001春号)の特集記事を見る限りでは、恋月姫のバックグラウンドは澁澤龍彦の世界と重なり合う部分が多いのですが、その影響を直接裏付ける資料は見つかりませんでした。
 しかし、以下の恋月姫の発言は、澁澤の著作(または四谷シモンの人形)に触れた可能性を示唆しているように思われるのですが、如何でしょうか?

「あ、高校生の時にね、人形というものが玩具ばかりではないことを知りましたねー。
そんな妖しいモノが有ったなんて・・・って。
その頃から、想い画くまま人形の繪を描くようになったのね。ああ、暗い・・・。
でも、やっぱり人形を創りたかったので、あれこれ考えましたわよー。
紙粘土で造っては、ヒビが入ってがっかりしていた葛藤の時代だわね。(笑)」

 親しい知人との対談の中で語られた、このようなふとした発言から、玩具ではない「妖しい」人形を知った時の衝撃の大きさが窺われます。


2003年8月6日更新 (2001年7月21日公開)
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